「土用の丑の日といえばうなぎ!」というイメージ、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
実はうなぎには、ただの風習や行事食としてだけでなく、栄養価の面でも注目すべきポイントがたくさんあります。
古くから「スタミナ食材」として親しまれてきたうなぎ。
今回はその理由となる栄養素に注目し、特にスポーツを頑張るお子さんやアスリートにとってどんなメリットがあるのかをご紹介します。
うなぎに含まれる主な栄養素とその働き
1. 夏バテ対策に「ビタミンB1」
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する働きを担っています。
食欲が落ちやすい夏場や、疲労が溜まったときに積極的に摂りたい栄養素のひとつ。
うなぎにはこのビタミンB1が豊富に含まれており、「スタミナ食材」と呼ばれるのもうなずけます。
2. 免疫力と味覚に関わる「亜鉛」
亜鉛は、体内のさまざまな代謝に関わる酵素の構成成分です。
細胞の新陳代謝を助けるだけでなく、味覚を正常に保つ働きもあります。
うなぎに含まれる亜鉛は、免疫機能の向上にも貢献します。
3. 骨や筋肉を支える「カルシウム・ビタミンD」
カルシウムは骨や歯の主成分として有名ですが、それだけでなく筋肉の収縮や神経の伝達にも重要な役割を果たします。
うなぎには、カルシウムとその吸収を助けるビタミンDの両方が含まれているため、成長期の子どもやアスリートにとって理想的な組み合わせです。
4. 脳や身体に嬉しい「DHA・EPA」
うなぎは、青魚に多く含まれることで知られるDHAやEPAも豊富。
不飽和脂肪酸であるこれらの成分は、血液をサラサラに保ち、炎症を抑える働きがあります。
結果として、トレーニング後の筋肉の炎症を軽減し、回復をサポートします。
スポーツを頑張る人にうなぎがおすすめな理由
1. 高たんぱく・低カロリーで筋肉づくりをサポート
うなぎは100gあたり約30gのたんぱく質を含んでおり、鶏肉や牛肉にも匹敵します。
良質なたんぱく質は筋肉の修復・成長に不可欠で、トレーニング後の回復に大きく役立ちます。
2. ビタミンB群がエネルギー代謝をサポート
糖質をエネルギーに変える際に不可欠なビタミンB群(特にB1)が豊富に含まれており、持久力向上や疲労回復効果が期待できます。
これは夏場の部活動や大会時期にこそ意識したいポイントです。
3. DHA・EPAで炎症を抑え、回復を早める
うなぎのDHA・EPAは、筋肉の炎症を和らげる「抗炎症作用」があり、練習後や試合後の疲労感を軽減し、翌日のパフォーマンス維持に貢献します。
4. アスリートの“勝負飯”として定番
実際に、サッカー日本代表やプロ野球選手、陸上や水泳の選手など、さまざまなトップアスリートが「うなぎ」を“勝負飯”として試合前日に取り入れています。
白米と一緒に食べることで、炭水化物とたんぱく質を同時に摂取でき、エネルギー補給と筋肉回復の効率がアップします。
うなぎと相性抜群!玉ねぎのサラダをプラスすると栄養バランスがさらに向上
1. 玉ねぎが補う「ビタミンC」と「食物繊維」
うなぎは栄養豊富ですが、ビタミンCや食物繊維はあまり含まれていません。
そこでおすすめなのが「玉ねぎ」との組み合わせ。
玉ねぎにはビタミンCやカリウム、食物繊維が豊富に含まれており、うなぎと一緒に摂ることでバランスの取れた食事になります。
2. 疲労回復に効くアリシンの相乗効果
玉ねぎに含まれる「硫化アリル(アリシン)」は、うなぎのビタミンB1の吸収を高める働きがあります。
これにより、より高い疲労回復効果が期待できます。
食べ過ぎには注意!脂溶性ビタミンの過剰摂取に気をつけて
うなぎには脂溶性ビタミン(ビタミンA・D)が多く含まれていますが、これらは体に蓄積しやすく、過剰摂取による健康障害のリスクがあります。
うなぎを毎日食べることは稀かもしれませんが、「土用の丑の日だからたくさん食べよう」と食べすぎないように注意しましょう。
まとめ|うなぎはアスリートにも最適な栄養満点食材
うなぎは、単なる行事食にとどまらず、スポーツを頑張る人にも非常に適した“栄養の宝庫”です。
豊富なたんぱく質とビタミン、DHA・EPAの働きで、筋肉の成長や疲労回復、免疫力向上まで期待できます。
さらに、玉ねぎのサラダなどをプラスして組み合わせることでビタミンCや食物繊維も補え、夏の体調管理やスタミナ対策にもぴったり。
この夏は、ぜひ栄養満点の「うなぎ+玉ねぎ」メニューで、家族みんなの元気をサポートしてみてください。
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